間もなく後期の講義が始まりますので、
下記の通り講義概要を残しておきます。
アジア経済論
アジア地域は、その経済発展の経路がユニークであることから、近年注目されているフィールドの一つです。他の途上国密集地域と比較して、どのような相違点があるのか、経済発展に伴って伝統部門から脱却することはできたのか、政府は何ができて何ができなかったのか、など関心を持って学ぶことができる論点が多い科目だと思います。また近年、地方の中小企業も含めたアジア地域への進出や取引拡大によって、アジア地域における日本経済の「深化」が進んでいることから、アジアへの理解の促進が不可欠になっています。
この講義では、注目されるアジアの発展の経緯とその特徴を包括的に議論したうえで、日本、東アジア諸国、東南アジア諸国そして中国・ベトナムの開発経験を検証していきます。
国際経済学
近年、国際経済の規模は互いに強い連動性を持ちながら拡大傾向にあり、その構造が複雑になってきています。国際経済学は、貿易はなぜ発生するのか、為替レートはどのように決まるのか、産業の空洞化はなぜ起こるのか、などの疑問に答えを与えてくれます。この科目の修得によって国際経済についての見識を深めれば、様々な国際事情の背景を理解することにつながっていくと思います。
この講義では、国際経済を理解するうえで必要となる貿易の基礎理論と国際金融・外国為替のシステムを学んだ上で、国際分業体制や自由貿易体制が進む中での地域経済の位置づけを議論していきます。